外国人材の活躍を推進:成長戦略フォローアップ案 AI、IoT、クラウド技術などの人材受入拡大の仕組み検討

2019年6月26日 オフ 投稿者: wpmaster

2019年6月21日に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2019」という政府の経済財政政策のマスタープランが決まったことは別ページで解説していますが、これに関連して、その実行のためのフォローアップとして詳細なアクションリストがまとめられています。

その中で外国人の活躍を促していくためのアクションを以下、わかりやすく解説します。フォローアップ案のオリジナル本文を読みたい方は、この解説の下にコピー掲載しています。

具体的なこれからのアクション

●国際的な人材の獲得競争が激しくなり、高度な知識・技能をもっている外国人が日本での生活や仕事の環境、入国・在留の仕組みなどがより魅力的で、長い期間にわたって日本で活躍してもらえるように、昨年末と先日6月18日に決めた外国人材の受入れ・共生のための総合的なアクションの方針にもとずいて、政府の各機関がアクションを進めていく。

i) 高度外国人材を多く受け入れていく

① 外国人留学生など日本で多く就職できるように政府の各機関がアクションを起こす。

・JETROの「高度外国人材活躍推進プラットフォーム」サイト。出入国管理制度などの情報、関係省庁等が実施するセミナーなどのいろいろな就職を促進するアクション、日本で働きたい留学生の在籍する大学情報、留学生を含む高度外国人材の採用を考えている企業情報をアップデートして掲載。

・このサイトでは、留学生を含む高度外国人材の採用したいと考えている中堅・中小企業に対し、専門家が外国人の採用から仕事に慣れて落ち着くまで、企業の人を助けていくことで、外国人を雇用してやっていけるか不安な中小企業の外国人材の採用を増やしていく。

・留学生を採用する時に高い日本語能力(例えば、日本語能力試験 N1 相当以上)を求める企業もみられるが、仕事に必要な日本語能力のレベルは企業ごとに違うのだから、採用時に求める日本語能力水準はいろいろなレベルがあることなどを考え、そのレベルに応じた採用のプロセスと採用後の待遇を決めるようにする。そのため、役所や産業界、就職を支援する事業者、大学などがうまくつながって、採用後のさまざまな人材育成・待遇等のベストプラクティスを作って、他もこれを使っていくようにする。また、進んだ留学生向けの取組をしている企業や大学などからのそうした情報を発信してもらうために、関係する役所からも情報を出していく。

② ビジネス日本語など教育プログラムの充実と日本語教育の質をよくする

・大学が企業などとと手を組んで、留学生が日本での就職に必要なスキルである「ビジネス日本語」などを在学中から身に付ける教育プログラムを作り、そのプログラムを文部科学省が認定するようにして、留学生の国内企業などへの就職につなげる仕組みを全国に拡げていく。文部科学省が認定した大学には、留学生の就職率の達成目標の設定を求める一方で、奨学金の優先配分などを行う。


・優秀な留学生を見つけて、日本語指導、国内企業とのマッチングなど、さまざまな留学生の受入れを進める専修学校の取組を助けて、 これらの取組によって得られた教育プログラムなどについての成果を公表して広く情報共有する。

・外国人の子供を学校に行かせることを促し、日本語の指導をよくして、高校生などへの今後の進路の指導などのさまざまなサポートを進める。また、働いている人などに対する日本語教師の研修プログラムを拡げ、日本語教師の能力等を証明する新たな資格等についてどうするかの検討を進めるとともに、外国人が日本語を学ぶ環境を整備するため、地方公共団体などの体制づくり、日本語を自習できる ICT 教材の利用を推進する。

③ 高度外国人材の受入をスムーズに進められるよう入国・在留管理制度などを良くする

・外国人の起業家の管理・支援などを含む「外国人起業活動促進事業」の利用を拡げていくために、「こんな形でうまくいった」というベストプラクティスの情報を地方公共団体にもっと知ってもらう活動を行う。

・留学生が日本で起業できるように、「外国人起業活動促進事業」及び「国家戦略特別区域外国人創業活動促進事業」という制度について、入国・在留管理などの制度、その活用の見直しなどを行い、来年3月までにどうするかを決める。

・AI、IoT、クラウド技術など次の産業革命を進める上で必要となるイノベーション分野での優秀な人材をスムーズに受け入れていくために今の仕組みをどうするのか見直して、来年3月までにどうするかを決める。

ⅱ)在留ビザ手続がスムーズかつスピーディに進められるように在留管理を変える

① 在留ビザ手続のスムーズ化とスピーディ化

・外国人をきちんと雇用し、かつ外国人雇用状況届出などを行っているなど一定の条件を満たす所属機関・会社には、外国人本人に代わって行うオンラインでの申請の受付を 2019 年7月に開始する。 今後、もっと便利に使えるようにオンラインで申請できる手続を拡げていく。

② 在留管理の仕組みの強化

・外国人の受入状況に係る情報を中断することなくもち、外国人受入の機関別に情報を管理できるためのインフォメーションシステムのベース作りを進めて、在留管理のデータ化を進める。 

 

以上

 

※以下は、政府のオリジナル文書==========================================

● 2020 年末までに 10,000 人の高度外国人材の認定を目指す。さ らに 2022 年末までに 20,000 人の高度外国人材の認定を目指す。 ⇒ポイント制の導入(2012 年5月)から 2018 年 12 月までに高度外国人材と認定された外国人数は 15,386 人

●2020 年までに外国人留学生の受入れを 14 万人から 30 万人に 倍増(「留学生 30 万人計画」の実現) ⇒我が国の大学・大学院など高等教育機関における外国人留学生 数は 208,901 人(2018 年5月時点) ※日本語教育機関に在籍する外国人留学生90,079人を加えると 298,980 人(2018 年5月時点)

●新たに講ずべき具体的施策

国際的な人材獲得競争が激化する中、高度な知識・技能を有する外国人材にとって我が国の生活・就労環境や入国・在留管理制度等がより魅力的となり、かつ、これらの人材が長期にわたり我が国で活躍できるよう、「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策」(平成 30 年 12 月 25 日外国人材の受入れ・共生に関する関係閣僚会議決定)及 び「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策の充実について」 (令和元年6月 18 日外国人材の受入れ・共生に関する関係閣僚会議決定)も踏まえつつ、政府横断的に以下の取組を重点的に進めていく。


ⅰ)高度外国人材の受入促進

① 外国人留学生等の国内就職促進のための政府横断的な取組

・「高度外国人材活躍推進プラットフォーム」を JETRO に設置したことを受け、関係省庁が保有する出入国管理制度などの関連施策情報、関係省庁等が実施する高度外国人材に関するセミナーなどの各種就職促進施策等とともに、我が国での就労を希望する留学生の在籍大学情報、留学生を含む高度外国人材の採用に関心がある企業情報を常時アップデートされた最新の形で提供する。

・プラットフォームの下で、留学生を含む高度外国人材の採用に関心がある中堅・中小企業に対し、専門家による採用から定着までのきめ細かな伴走型支援を提供することで、留学生を含む高度外国人材の採用を促していく。

・留学生の採用時に高い日本語能力(例えば、日本語能力試験 N1 相当以上)を求める企業もみられるが、業務に必要な日本語能力のレベルは企業ごとに様々であり、採用時に求める日本語能力水準には多様性があること等を踏まえ、その多様性に応じた採用プロセス及び採用後の待遇の多様化を推進する。そのため、関係省庁、産業界、就職支援事業者、大学等が連携し、採用後の多様な人材育成・待遇等のベストプラクティスを構築し横展開する。また、先進的な留学生向けの取組を行っている企業や大学等からの情報発信を促すため、関係省庁からの周知を徹底していく。

② ビジネス日本語など教育プログラムの充実及び日本語教育の質の向上

・大学が企業等と連携し、留学生が我が国での就職に必要なスキルである「ビジネス日本語」等を在学中から身に付ける教育プログラムを策定し、これを文部科学省が認定した上で留学生の国内企業等への就職につなげる仕組みを全国展開する。認定大学には、留学生の就職率についての達成目標の設定を求める一方で、奨学金の優先配分等を行う。


・優秀な留学生の掘り起こし、日本語指導、国内企業とのマッチングな ど、総合的な受入モデルを構築する専修学校における取組を支援し、 これらの取組によって得られた教育プログラム等に関する成果を公表して広く情報共有する。

・外国人の子供の就学促進、日本語指導の充実、高校生等へのキャリア教育などの包括的な支援を進める。また、就労者等に対する日本語教師の研修プログラムの普及及び日本語教師の能力等を証明する新たな資格等に関する検討を踏まえた取組を行うとともに、外国人の日本語教育環境を整備するため、地方公共団体等の体制づくり、日本語を自習できる ICT 教材の利用を推進する。

③ 高度外国人材の受入円滑化に向けた入国・在留管理制度等の改善

・外国人起業家の管理・支援等を含む「外国人起業活動促進事業」の利用普及に向け、ベストプラクティスの共有等を通じて地方公共団体向けの広報を強化する。

・留学生による我が国での起業の円滑化を図るべく、「外国人起業活動促進事業」及び「国家戦略特別区域外国人創業活動促進事業」に関連する制度・運用の拡充をはじめとした、入国・在留管理等に係る制度・ 運用の見直し等を進め、2019 年度中に結論を得る。

・AI、IoT、クラウド技術など第4次産業革命を進める上で必要となる革新技術分野における優秀な人材の円滑な受入れに向けて現行制度・運用の見直し等を含め検討を進め、2019 年度中に結論を得る。

ⅱ)在留資格手続の円滑化・迅速化等のための在留管理基盤の強化

① 在留資格手続の円滑化・迅速化

・外国人を適正に雇用し、かつ外国人雇用状況届出等を履行しているな ど一定の要件を満たす所属機関等を対象に、外国人本人に代わって行うオンラインでの在留関係諸申請の受付を 2019 年7月に開始する。 今後、更なる利便性向上のため、オンラインで申請可能な手続の対象を拡大していく。

② 在留管理基盤の強化

・外国人の受入状況に係る情報を継続的に把握し、外国人受入機関単位 で情報を管理・把握することを可能とするための情報基盤の整備を推 進するとともに、在留管理の電子化を進める。 

 

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