日本が作る巨大プラットフォーム

2019年7月5日 オフ 投稿者: wpmaster

2019年6月の「経済財政運営と改革の基本方針2019」はさまざまな政策のマスタープランです。各省庁は、このマスタープランにもとずいて、政策のインプリメンテーションを進めていきます。この中から、世界最大・最強となるプラットフォームがあります。

医療です。保険証はみんなもっています。この保険証番号がマイナンバーとヒモ付けられる結果、巨大なプラットフォームが完成します。

このプラットフォームをどう活用していくか、政府は、行政サービス+民間サービスを当然考えており、このマイナンバー(カード)の使い道を考えています。以下は、上記の骨太2019の政策ペーパーの中から、マイナンバーカード関連の方針を抜すいしたものです。

日本人はもちろん、日本に住む外国人も、保険証をもって病院に行くわけなので、これから中長期滞在する外国人には在留カードとあわせて、マイナンバーカードをあわせてもってもらう方向に進みます。

マイナンバーを利用して行政機関の間で情報をやりとりする「情報連携」とマイナンバー制度の導入に併せて新たに構築している個人ごとのポータルサイト「マイナポータル」はすでに開始済みですが、各種サービスの展開は2020年以降、順次始まる予定です。

⑤ スマート公共サービス

(ⅰ)マイナンバーカードを活用した新たな国民生活・経済政策インフラの構築

Society 5.0 社会の国民共有の基盤として、個人情報保護を徹底しつつ、マイナンバーカードの利活用を一層深化させる観点から、行政サービスと民間サービスの共同利用型キャッシュレス決済基盤の構築を目指すこととし、マイナンバーカードの本人確認機能を活用したクラウドサービスを発展的に利活用する。
具体的には、厳格な本人確認を行った利用者IDを格納するマイキープラットフォームと自治体ポイント管理クラウドを官民で活用する。民間の活力を最大限活用し、住民が自治体ポイントをキャッシュレスで購入できるようにするほか、将来的には、民間の各種ポイントとの交換も検討する。こうした取組により、例えば、地域における移動支援や買い物支援、介護サポート等に自治体ポイントを使うことを可能とするとともに、地域商店街の活性化にも資する政策展開を図る。
あわせて、国や地方公共団体が実施する子育て支援金など各種の現金給付をポイントで行うことも視野に入れ、関係府省や地方公共団体と検討を進め、真に必要な国民に対して、きめ細かい対応を可能にするとともに、不正受給の防止、事務コストの削減など、効果的な政策遂行にもつなげることを目指す。
消費税率引上げの際の消費平準化対策として、マイナンバーカードを活用した自治体ポイントの発行準備を進めた上で、上記のような視点に立ち、対策実施後の将来的な拡張性や互換性も担保したナショナルシステムとしての基盤を目指し、官民でのタスクフォースを立ち上げるなど、対策の進捗を踏まえて、具体的な在り方について検討を行う。

また、マイナンバーカードの健康保険証利用を進めるため、診療時における確実な本人確認と保険資格確認を可能とし、医療保険事務の効率化や患者の利便性の向上等を図り、2021 年3月から本格運用する。これに、全国の医療機関等ができる限り早期かつ円滑に対応できるよう、2022 年度中におおむね全ての医療機関等での導入を目指し、医療機関等の読み取り端末、システム等の早期整備を十分に支援する。さらに、保険者ごとに被保険者の具体的なマイナンバーカード取得促進策を速やかに策定するとともに、国家公務員や地方公務員等による本年度中のマイナンバーカードの取得を推進する。

安全・安心で利便性の高いデジタル社会をできる限り早期に実現する観点から、2022年度中にほとんどの住民がマイナンバーカードを保有していることを想定し、国は市町村ごとのマイナンバーカードの交付円滑化計画の策定の推進と定期的なフォローアップを行うとともに必要な支援を行うなど、マイナンバーカードの普及を強力に推進する。あわせて、マイナンバーカードの利便性向上・利活用シーンの拡大を更に推進するとと
もに、社会保障の公平性の実現、行政の利便性向上・運用効率化等に向け、マイナンバーの利活用を図る。

(ⅱ)個人・法人による手続の自動化
予防接種や児童手当など、妊娠から就学前までの子育て関連手続をボタン一つで申請できるサービスにつき、来年度から一部の地方公共団体において開始し、2023 年度からの全国展開を目指す。あわせて、年末調整手続に関して、来年度から、マイナポータルを活用したデータ連携により、必要書類の一括取得、各種申告書への入力・添付の自動化を開始する。

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ⅰ)個人、法人による手続の自動化
① 個人による手続の自動化
子育て世帯の負担軽減は我が国喫緊の問題であり、「子育て」については、手続に係る負担軽減や利便性の向上のため、例えば、予防接種や児童手当、保険、家事サービスなどの妊娠から就学前までの官民の様々なサービスが最適なタイミングで案内され、ボタン1つで申請できるサービスの実現に向け、2019年度内に民間サービス・自治体システム・マイナポータルなどのシステム・情報連携のために必要となるサービス・アーキテクチャーの設計、個別行政手続の見直しを行い、ロードマップを策定する。これを踏まえ、具体的なサービス提供を2020年度に一部地方公共団体において開始し、2023年度からの全国展開を目指す。
・ また、このほか多くの国民の生活に大きな影響のある個人向け行政手続等のワンストップ化の推進を図るため、
「引越し」については、2019年度中に地方公共団体等による導入を促進するためのガイドライン等を取りまとめるとともに、引越しポータルサイトからの手続申請(自治体手続についてはマイナポータルを経由)について順次サービスを開始し、2020年度から多くの地方公共団体や民間企業での導入や民間手続の更なる拡大を図り、本格展開を進める。
「死亡・相続」については、2019年度中に地方公共団体において遺族が行う死亡関連手続の総合窓口を導入するためのガイドライン等を取りまとめ、地方公共団体でのサービス開始を図る。また、2019年度から、遺族が行う行政手続の見直しや生前情報の電子的な継承の仕組みの検討に着手し、2021年度以降、オンラインで必要な手続が完結する仕組みを実現する。
-「介護」については、要介護者本人や代理人による申請負担軽減を図るサービスを2018年度から開始したところであり、2019年度以降、電子申請に係る自治体業務の効率化に関する取組等により、多くの地方公共団体での導入促進を図るとともに、地方公共団体に対する電子申請における申請様式の提示など、地方公共団体や事業者等の負担が軽減されるよう更なる取組について2019年度中に検討し、順次実施する。
-「自動車」については、2019年5月に開始した軽自動車保有関係手続ワンストップの更なる拡大方策を2019年度中に取りまとめ、早期に実現するとともに、引越しワンストップサービス等との連携の在り方やICカード化した自動車検査証の空き容量の民間活用について検討し、2019年度中に一定の方向性を得る。

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(医療・介護制度改革)

持続可能な社会保障制度の実現に向け、医療・介護サービスの生産性向上を図るため、医療・福祉サービス改革プランを推進するとともに、地域包括ケアシステムの構築と併せ、医療・介護提供体制の効率化を推進し、勤労世代の負担状況にも配慮しつつ、後期高齢者の増加に伴う医療費の伸びの適正化や一人当たり医療費の地域差半減、介護費の地域差縮減を目指す。

診療報酬や介護報酬においては、高齢化・人口減少や医療の高度化を踏まえ、下記の各項目が推進されるよう適切に改善を図るとともに、適正化・効率化を推進しつつ、安定的に質の高いサービスが提供されるよう、ADLの改善などアウトカムに基づく支払いの導入等を引き続き進めていく。

(ⅰ)医療・福祉サービス改革プランの推進
医療・福祉サービス改革プランにより、ロボット・AI・ICT等、データヘルス改革、タスク・シフティング、シニア人材の活用推進、組織マネジメント改革、経営の大規模化・協働化を通じて、医療・福祉サービス改革による生産性の向上を図ることにより、2040 年における医療・福祉分野の単位時間サービス提供量について5%以上向上、医師については7%以上向上させる。
データヘルス改革を推進し、被保険者番号の個人単位化とオンライン資格確認の導入、「保健医療データプラットフォーム」の2020 年度の本格運用開始、クリニカル・イノベーション・ネットワークとMID-NETの連携、AIの実装に向けた取組の推進、栄養状態を含む高齢者の状態やケアの内容等のデータを収集・分析するデータベースの構築、AIも活用した科学的なケアプランの実用化に向けた取組の推進などの科学的介護の推進等を行う。
レセプトに基づく薬剤情報や特定健診情報といった患者の保健医療情報を、患者本人や全国の医療機関等で確認できる仕組みに関し、特定健診情報は2021 年3月を目途に、薬剤情報については2021 年10 月を目途に稼働させる。

さらに、その他のデータ項目を医療機関等で確認できる仕組みを推進するため、これまでの実証結果等を踏まえ、情報連携の必要性や技術動向、費用対効果等を検証しつつ、医師や患者の抵抗感、厳重なセキュリティと高額な導入負担など、推進に当たっての課題を踏まえた対応策の検討を進め、2020 年夏までに工程表を策定する。

あわせて、医療情報化支援基金の使途や成果の見える化を図りつつ、電子カルテの標準化を進めていく。介護情報との連携を進めるに当たって、手法等について引き続き検討する。医療保険の審査支払機関について、「支払基金業務効率化・高度化計画・工程表」等に掲げられた改革項目を着実に進める。

(以下、略)

(2)新たに講ずべき具体的施策
次世代ヘルスケアシステムの構築に向けて、データやICTなどの技術革新を積極的に導入、費用対効果の高い形でフル活用しつつ、健康・予防、治療、ケア等に関する個々の施策を、国民の健康維持・増進や、医療・介護の質・生産性の向上、さらにはこれらと表裏一体である現場の働き方改革にもつながるよう、スピード感を持って「全体最適」な形で推進する。


ⅰ)技術革新等を活用した効果的・効率的な医療・福祉サービスの確保


① 健康・医療・介護サービス提供の基盤となるデータ利活用の推進
ア)オンライン資格確認等
・医療保険の被保険者番号を個人単位化するとともに、マイナンバーカードを健康保険証として利用できる「オンライン資格確認」の2020年度からの本格運用に向けて、必要なシステム整備を着実に進める。新設される医療情報化支援基金を活用し、医療機関及び薬局のシステム整備を支援する。
・また、医療等分野における識別子(ID)については、オンライン資格確認システムを基盤として、個人単位化される被保険者番号を活用した医療等分野の情報の連結の仕組みの検討を進め、必要な法的手当を行い、2021年度からの運用開始を目指す。

イ)医療機関等における健康・医療情報の連携・活用
患者の保健医療情報を全国の医療機関等で確認可能とすべく、着実に取組を進める。このため、レセプトに基づく薬剤情報や特定健診情報を確認できる仕組みについては、2021年10月以降稼働させることを目指す。さらに、その他のデータ項目を医療機関等で確認できる仕組みを推進するため、これまでの保健医療情報ネットワークに関する実証結果等を踏まえて課題を整理し、情報連携の必要性や技術動向、費用対効果等を検証しつつ、運営主体や費用負担の在り方等の検討を進め、2020年夏までに、その実現のための工程表を策定する。なお、介護情報との連携についても、引き続き検討する。
・医療情報化支援基金の活用等により、技術動向を踏まえた電子カルテの標準化を進める。
・電子処方箋について、実証を踏まえ、より円滑な運用を可能とするため、2019 年度中にガイドラインを改定する。

ウ)介護分野における多職種の介護情報の連携・活用
・介護職員の負担軽減を図り、質の高いサービスを提供するため、介護分野におけるICT 化について、2019 年度から地域医療介護総合確保基金を活用した支援を行う。また、介護現場の業務の効率化・生産性向上の取組と一体として推進すべく、生産性向上ガイドラインを活用し、介護現場への実効的な普及を図る。さらに、ICT を活用した医療・介護連携の標準仕様の作成について、2019 年度中に検討し、結論を得る。

エ)PHR の推進
個人の健康状態や服薬履歴等を本人や家族が把握、日常生活改善や健康増進につなげるための仕組みであるPHR(Personal Health Record)
を推進する。マイナポータルを通じた個人へのデータ提供について、2020 年度から特定健診データの提供を開始するとともに、2021 年10月請求分から、薬剤情報のデータの提供を開始することを目指す。
乳幼児期・学童期の健診・予防接種などの健康情報を一元的に活用し、必要に応じて受診につなげたり、医療の現場での正確なコミュニケーションに役立てたりできる仕組みの構築に向け、検討を進める。乳幼児健診については、2020 年度からマイナポータルを通じたデータ提供を開始するため、地方公共団体の健診データの電子化・標準化への支援を行う。また、学校健診についても、健診データの電子化を促進するとともに、政府全体のPHR 推進に係る議論と連携して今後の必要な工程を検討し、2020 年夏までに結論を得る。
・PHR の更なる推進のため、健診・検診に係るデータの電子化などの事項について、有識者による検討会で議論を進め、2020 年夏までに一定
の結論を得る。
・PHR サービスモデル等の実証の成果を踏まえ、API 公開や民間事業者に必要なルールの在り方等を検討し、同サービスの普及展開を図る。

オ)健康・医療・介護情報のビッグデータとしての活用
・レセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)や介護保険総合データベース(介護DB)の連結解析を2020 年度から本格稼働し、行政・
保険者・研究者・民間事業者など幅広い主体の利活用を可能とする。2019 年度以降、関係する他の公的データベースとの連結の必要性についても検討し、法的・技術的課題が解決できたものから順次連結解析を実現する。
・次世代医療基盤法の下、同法の基本方針に基づき、広報・啓発による国民の理解増進を行うとともに、幅広い主体による匿名加工医療情報の医療分野の研究開発への利活用を推進する仕組みを稼働させる。
・公的研究事業において得られたデータや成果等について、IoT 等活用行動変容研究事業等を例に、研究終了後、民間事業者等が活用可能とするために必要な要件を整理し、データの管理主体を移行する際の契約のひな型を2019 年度中に作成するとともに、その他の諸課題について検討を進める。

② ICT、ロボット、AI 等の医療・介護現場での技術活用の促進

ア)オンライン医療の推進
診療から服薬指導に至る一連の医療プロセスを、一貫してオンラインで広く受けられるよう、オンライン服薬指導等について盛り込んだ医薬品医療機器等法の一部改正法案について、国会での早期成立を図る。
法案成立後、提供体制等のルールについて速やかに検討を行うとともに、上記の状況を踏まえ、オンライン服薬指導に関する診療報酬上の評価を検討する。
オンライン診療の適切な推進に向けて、関係学会や事業者等とも協力しながら、オンライン診療の安全性・有効性に係るデータの収集、事例の実態把握を進めるとともに、その結果等に基づき、オンライン診療の適切な実施に向けたガイドラインを定期的に見直す。
・次期診療報酬改定に向けて、オンライン診療料の普及状況を調査・検証し、安全性・有効性が確認された疾患については、オンライン診療料の対象に追加することを検討する。また、オンライン診療の実施方法や実施体制等の要件についても、オンライン診療の適切な普及・促進に向けて必要な見直しを行う。
・オンライン診療を含む遠隔医療に関し、ICT の進展を踏まえた技術的な検証と新たなモデル構築に向けた実証を実施し、安全かつ効果的な遠隔医療の普及展開を図る。

以下略。

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